認定NPO法人制度は、NPO法施行から3年後の2001年に設けられた寄付の税制優遇制度です。
この制度は米国の税制優遇制度である501⒞(3)制度を参考に作られながら、米国では130万以上の団体(社団法人形態)が税制優遇団体として活動している一方、我が国の認定NPO法人はわずか1290法人(2024年9月末現在)と非常に大きな差があります。
認定NPO法人制度がもっと活用され認定数が増加すれば、寄付のすそ野が広がり、NPOの自由な社会貢献活動が促進されるはずです。当法人では設立20周年となる2023年にプロジェクトチームを立ち上げ、認定NPO法人数の増加に取り組む活動を開始しました。
認定NPO法人は、「認定特定非営利活動法人」といい、NPO法人のうち「その運営組織及び事業活動が適正であって公益の増進に資するものにつき一定の基準に適合したものとして、所轄庁の認定を受けたNPO法人」をいいます。
NPO法人が認定NPO法人になるためには次の8つの基準に適合していること、及び欠格事由に該当しないことが必要になります。
| 内容 | 認定NPO法人 | 特例認定NPO法人 | |
|---|---|---|---|
| 1号基準 | パブリック・サポート・テスト(PST)に適合すること(特例認定は除く) | 〇 | 不要 |
| 2号基準 | 事業活動において、共益的な活動の占める割合が、50%未満であること | 〇 | 〇 |
| 3号基準 | 運営組織及び経理が適切であること | 〇 | 〇 |
| 4号基準 | 事業活動の内容が適切であること | 〇 | 〇 |
| 5号基準 | 情報公開を適切に行っていること | 〇 | 〇 |
| 6号基準 | 事業報告書等を所轄庁に提出していること | 〇 | 〇 |
| 7号基準 | 法令違反、不正の行為、公益に反する事実がないこと | 〇 | 〇 |
| 8号基準 | 設立の日から1年を超える期間が経過していること | 〇 | 〇 |
| 欠格事由 | 該当しないこと | 〇 | 〇 |
8つの基準のうち1号基準のパブリック・サポート・テスト以外の要件を満たせば、特例認定NPO法人として一定の税制優遇措置を受けることができます。特例認定NPO法人は、原則設立から5年を経過していない法人で、過去に認定又は特例認定を受けたことがない法人に限られます。NPO法人が認定・特例認定の要件を満たしていることをNPO法人の所轄庁が認定します。
| 税制優遇措置の種類 | 対象となる税 | 認定NPO法人 | 特例認定NPO法人 |
|---|---|---|---|
| 寄付をした個人が寄附金控除を受けられる | 所得税、住民税 | 〇 | 〇 |
| 寄付をした法人の損金算入限度額が増える | 法人税、法人事業税等 | 〇 | 〇 |
| 寄付をした相続財産が非課税になる | 相続税 | 〇 | 適用不可 |
| みなし寄附金が適用できる | 法人税、法人事業税等※ | 〇 | 適用不可 |
※収益事業を営む認定NPO法人の法人税等
認定NPO法人の制度に関する情報は、内閣府のNPOホームページに詳しく掲載されています。
認定制度についてなぜ我が国の認定NPO法人数は少ないのか、どうすれば認定数を増やすことができるのかを解明するため、プロジェクトチームは様々な角度から認定NPO法人について調査し検討することにしました。そしてその調査報告を認定NPO法人白書として発刊することとし、認定NPO法人である当法人自ら、初めてクラウドファンディングによる寄付集めに挑戦することにしました。
クラウドファンディングの内容と経緯はこちら(2024年2月15日開始 現在は終了しています)
終了したクラファンページ認定NPO法人の法制度に焦点を当て、その成り立ちからこの20数年の間の法改正の変遷についてまとめました。
我が国の認定NPO法人の設立法人数の実態を明らかにするため、内閣府NPOホームページに公開されている法人数の推移、認定数・失効数などから現状分析しました。
認定NPO法人の資金調達や運営状況の実態を明らかにするため、コングラント株式会社から提供頂いたデータを基に寄付額上位10団体の寄付金額、規模別・地域別の寄付金額について分析しました。
2024年2月から5月にかけて、全国の認定NPO法人1273法人(調査当時)を対象にアンケート調査のURLを記載した調査依頼のハガキを郵送し、WEB入力を依頼しました。そのうち回答を得た336法人の回答をまとめ、分析しました。
はじめに
1.法人の概要について
2.直近の認定の書類作成及び実地調査について
3.調査項目について
4.今後の認定NPO法人制度について望むこと
ご意見・ご感想
全国の認定NPO法人1273法人に、アンケート調査のURLを記載した調査依頼のハガキを郵送し、入力を依頼しました。
実態調査の結果を踏まえて、プロジェクトチームから認定NPO法人制度に関する4つの提言をします。
これらの提言が実現することにより、我が国の認定NPO法人制度がより良いものになるようこれからもプロジェクトチームは活動を広げていきます。
1.4つの提言
提言1 認定NPO法人ガイドラインの作成を求める(行政庁の方に)
【ガイドラインに組み込んで欲しい項目】
【所轄庁の方への要望】
提言2 寄付者名簿の効率的作成を官民協働で検討する(行政庁の方、NPOの方に)
提言3 認定NPO法人制度の一般周知を促進する(主に行政庁の方に)
【具体的な提案】
提言4 NPO法人自身のレベルアップを図る(NPO法人、NPO支援組織の方に)
【具体的な提案】
【その他 法律改正などに関わる事項】
2.認定NPO法人実態調査の参考意見
4つの提言を作成するにあたり、参考にした認定NPO法人の意見を紹介しています
認定NPO法人制度の理解を深め、実務上の課題を共有・解決し、認定法人同士がつながる場として「認定NPO法人定例勉強会」を立ち上げました。本勉強会は、認定NPO法人や認定取得を目指す法人、NPO支援組織、専門家などが集い、制度運用や日々の悩み、現場の工夫などを共有することで、「信頼される認定NPO法人を増やす」ことを目指す取り組みです。
勉強会には、認定NPO法人について勉強したい方ならどなたでも参加することができます。当面は、内閣府のNPOホームページに掲載されている【NPO法Q&A】の内容について掘り下げていきます。
開催案内、参加申込は適時、当ホームページのトピックスでご案内します。
第1回
制度の理解と最新情報の共有
第2回
会費のパブリックサポート上の取り扱いについて
第3回
寄付であることをどのように証明するか?
第4回
4号基準(受入寄附金総額の70%以上を特定非営利活動事業費に充てること)への対応と対策
認定NPO法人の適正なガバナンス維持のためのツールや認定基準のチェックリストを紹介しています
NPO法人が適正なガバナンスに基いた運営が行われているかどうかを確認するための、自己チェックリストです。PDF版とGoogleスプレッドシート版を提供しています。
認定NPO法人の認定基準の簡易チェックリスト(Excel版)です。ダウンロードしてご利用ください。